タカタ民事再生申請 自動車部品大手 創業の地滋賀県では不安の声

エアバッグの欠陥による大量のリコールで経営が悪化した大手部品メーカー、タカタが26日、民事再生法の適用を申請して受理されました。
タカタの創業の地、滋賀県では下請け企業などから不安の声が上がっています。

【タカタ・高田重久会長兼社長】
「心より深くお詫び申し上げます」

26日午前、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請した大手自動車部品メーカーのタカタ。
エアバックの欠陥によるリコール費用なども合わせて負債総額は1兆円を超える見通しで、製造業の経営破たんとしては戦後最大です。

タカタの創業の地滋賀県彦根市。
帝国データバンクによりますと、タカタと直接取引がある下請けの会社の数は滋賀県が全国最多です。

【記者リポート】
「下請け会社への説明会が間もなく開かれるということで関係者が続々と集まっています」

午後1時すぎから開かれた説明会では、下請け業者から、今後の態勢などを心配する声が相次ぎました。

東近江市にある八身福祉会。
20年以上にわたり、タカタからシートベルトの部品の組み立てを請け負ってきました。売り上げの6割がタカタからの仕事のため、今後の影響を懸念しています。

【八身福祉会・小島滋之施設長】
「かれこれ20年以上になります。日々仕事を頂く立場としては、今後どうなるんだろうという不安は正直ある」

地元の彦根市は…

【彦根市地域経済振興課・成田卓巳課長補佐】
「大手企業がそれほど多く立地しているわけではないので、インパクトは大きい。現在の工場規模と生産規模を維持していただければと考えている」

タカタは今後、中国系の部品メーカーの支援を受けて再建を目指す方針です。

タカタ株、整理銘柄に指定=東証

東京証券取引所は26日、民事再生法適用を申請したタカタの株式の売買を終日停止した。併せて同日付で整理銘柄に指定、1カ月後の7月27日に上場廃止にすることを決めた。タカタ株は今後1カ月は売買可能だが、既存株主の権利が残る可能性は低く、上場廃止に向けて無価値に近い株価が形成される見通しだ。

タカタ株の今月23日の終値は160円。16日に民事再生手続きの方針が伝えられて以降急落し、15日終値と比べ67%も値下がりしていた。市場では「タカタ株は既に投資対象ではなく、値幅取りのマネーゲーム的な動きだけになっている」(大手証券)との声が上がっている。

タカタ、中国傘下の米企業支援で再建へ…民事再生法申請が受理

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タカタは、本体と同時に連結子会社であるタカタ九州(佐賀県多久市)とタカタサービス(滋賀県彦根市)についても、民事再生法の適用を申請した。さらに米国の子会社TKホールディングスなど海外の12社についても、同日(米東部時間25日)、米連邦破産法11条の適用を申請した。

タカタは今後、外部専門委員会が再建スポンサー候補として推薦していた中国・寧波均勝電子の傘下にある米国の自動車部品メーカー、キー・セイフティー・システムズ社(KSS)の支援を受けて事業再建を図っていく。再建はエアバッグの欠陥を引き起こしたインフレーター(発火装置)以外の事業を、KSSが設立する受け皿会社に移して進めていく。

欠陥によってリコール対象となった製品は約1億個に達している。リコール費用は自動車メーカーが立て替えており、今後は各社による債権が確定していく。タカタの17年3月末時点の負債総額は3978億円となっているが、実際はこれにリコール費用を中心とする負債が加わり1兆円を超えると見込まれている。